出典:気象庁HP(アクセス日時:2016.11/22.9.50)
22日5時59分ごろ、福島県沖を震源とする地震が発生しました。
一時は津波警報も出され、メディアでは避難の呼びかけが繰り返されました。
みなさんの周りは被害がなかったでしょうか。
午前9時ごろは出されていた警報も注意報に切り替わり、ほっとした方も多いのでは。
関係各省庁では引き続き地震・津波の情報を出していくと思いますので、十分な情報収集のうえ安全な行動をとることが大事です。
まだ余震が続いている地域も多いです。
今回は、地震発生後に気を付けることというテーマで、
3.11の被災者が実体験を基に作成した防災ノートや、関係各省庁が公開するマニュアル等より整理したいと思います。
22日の地震概要
まずは、22日早朝に起きた地震について、報道発表されている情報を整理します。
【発生日時】11月22日午前5時59分ごろ
【震源】福島県沖
【地震の規模】マグニチュード7.4
【震源の深さ】約30キロ
【予想された津波の高さ】
- 宮城県・福島県の沿岸:最大で3メートル
- 青森県の太平洋沿岸、岩手県、茨城県、千葉県九十九里・外房沿岸、千葉県内房と伊豆諸島:最大1メートル
【9時46分に発表された津波情報】
出典:気象庁HP「津波情報:津波到達予想時刻と予想される津波の高さに関する情報」
【地震発生後に発表した情報】
気象庁では、地震発生後にどんな情報を発信したかを発表しています。
出典:気象庁HP「大津波警報・津波警報・津波注意報、津波情報発表履歴(過去一ヶ月分)」
こちらのページから、それぞれの時間帯にどのような情報が配信されたのかがわかるようになっており、
みたい情報は、クリックすると詳細のページを閲覧できるようになっています。
今後1週間の余震に注意
大きな地震発生のあとには、しばらく余震が続く場合が多いです。
余震は、本震ほど被害は出ないと思われがちですが、
本震のあと30分後に震度6強の余震が起こった過去の例があったり(2004年新潟県中越地震)、
続いた余震が影響して、最大40センチを超える津波が押し寄せたり(1983年日本海中部地震)、
建物の倒壊・土砂崩れ等の被害が拡大することも多いです。
今回も本震が終わったからといって油断していい理由にはなりません。
地震調査研究推進本部地震調査委員会では、熊本地震を受けて、
余震情報をおおむね地震発生後から1週間配信する必要性を述べています。
また気象庁では、「余震から身を守るために」として、
どんなことに注意したらいいのか、どんな情報収集が必要かといったことを整理しています。
余震から身を守るために注意する情報
報道発表資料では、丁寧に詳しい情報が記載されていますが、こちらではそれらを簡潔にお伝えします。
まず、引き続き警戒が必要な余震について、気を付けたい情報は何でしょうか。
防災上の呼びかけは記者会見や気象庁ホームページなどで発表され、
新聞・テレビ・ラジオ・インターネットなどで知ることができます。
主に発表される内容は下記2つの事項。
- 今後の地震活動の見通し
- 周辺の活断層の留意事項
なお、大きな地震が発生すると、不安を煽るようなうわさが広がることがあります。
「〇月〇日に大きな余震がくる」
といったようなことです。
地震予知は日時指定できるほど精度が高くないのが現状ですので、
このような具体的な情報は“デマ”である可能性が高いです。
災害時には様々な情報が飛び交いますが、
情報の発信元を確認して、科学的な説明がなされているかを冷静に見極めることが大事です。
地震発生後の情報の受け取り方
大きな災害時は電気がストップしたり、スマホの回線が繋がらなかったり、
情報入手が困難になる場合が多いです。
みなさんが今いる地域で
- どのような規模の災害が起きているか
- どのような行動をとったらよいか
- 避難の呼びかけ
などの必要な情報は、テレビ・ラジオ、インターネットはもちろん、パトカーや広報車、防災無線などの手段によって伝えられます。
こちらは、厚木市の情報伝達方法です。
お住いの地域、または日中の勤務先の地域でもそれぞれの伝達手段が決められています。
該当する自治体のウェブページで確認してみるとよいでしょう。
余震への備え方
余震はおおむね1週間程度のうちに起こる傾向にあります。
また、地震発生後2~3日は強い地震が起きやすいため、注意が必要です。
余震が完全になくなるのは何年もかかる場合もありますが、
まずは先の1週間、下記の行動に注意しましょう。
- 傾いた家・ブロック塀・崖や裏山に不用意に近づかない
- 家具・電化製品が傾いていないか、高いところにあるものが落ちてこないかをチェックして、家具などの固定を行う
- いつでも避難できるよう、防災用品をチェック、家族と避難場所を決めておく
- 危険な作業やすぐに身の安全を図ることが難しい作業は、可能ならばしばらく延期する
- 救命・救助活動の際も、すぐに避難できるよう準備し、二次災害を防ぐ
- 海岸や川の河口に近付く場合は、情報をすぐに確認できるようラジオなどを携帯する。
- 高台などの避難場所を事前に調べておく
そのほか、屋内・屋外での注意事項を3.11の被災者が実体験を基にまとめていましたので、
その一部を転記します。
- 火を使う場合(ろうそく・コンロ・ストーブ)は、すぐに消せる体制をとっておく
- ブレーカーを戻す時は、電気機器などからの発火(通電火災)に注意
- 次に来る地震の準備
- 本格的な片付けはしばらく様子を見てからでいい
- 避難経路には何も置かない
- 雨が降ったら雨水をためる
- 空き巣対策として戸締り・灯油・ガソリンの盗難に注意する
- 電気がストップしてしまうと日が暮れると真っ暗になり何もできなくなるため、明るいうちに優先度の高い作業は終えておく
このほかにも、大規模災害時の留意事項がまとめられています。
詳しくご覧になりたい場合は、こちらからどうぞ。
おわりに
22日の地震発生より半日が経過しましたが、それぞれ各地域の方々どのような状況でしょうか。
震源より遠方地域にお住まいの方も、引き続きメディア等で情報収集に努めてください。
私はNHKオンライン・気象庁のHPを開きっぱなしにして新規情報を逃さないよう気を付けています。
今回は今後の余震に対する留意点をいち早くお届けすべく、情報を整理してみました。
少しでもお役に立てるとうれしいです。